【自動車保険の等級】契約年数や事故実績が保険料にどう影響するのか、具体的に解説

 
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自動車保険の等級は、保険料に大きく影響することがありますが、「等級」とはどのような制度なのでしょうか。

保険料にどのような影響を与えるのか、自動車保険の等級制度の概要について詳しく解説します。

目次

自動車保険の等級制度とは? その概要について解説

現在運用されている等級制度は2012年10月に改定されたもので、契約者の事故実績によって1等級から20等級に区分されます。

これは、保険料負担の公平化を図るためのもので、等級や事故実績に応じた割増引率が設定されています。

契約年数の経過や事故実績によって変化する等級

自動車保険に新規加入する場合、基本的に6等級からのスタートです。

複数所有新規の場合は7等級からのスタートします。

そして、契約年数の経過に伴い、7等級、8等級、というように1年ごとに1等級ずつ上がっていきます。

ただし、これはあくまでも保険を使わなかった場合の話で、等級ダウンの対象となる保険使用があった場合、翌年の等級は3つ下がります。

10等級の人がその年に事故を起こして保険を使った場合、翌年は7等級です。

等級の下がり方は受けた補償によって異なります。

・ 対人賠償や対物賠償、車両保険などについては3等級ダウン

・ 同じ車両保険でも落書きやいたずら、火災、自然災害が原因である場合は1等級ダウン

しかし、弁護士費用特約やファミリーバイク特約、個人賠償責任特約、人身傷害保険、搭乗者傷害保険などは、使用しても翌年の等級に影響しません。

自動車保険の等級は保険料にどう影響する?

自動車保険の等級は、保険料の算定に大きく影響します。

損害保険会社が、等級ごとに保険料の割引率を設定しているからです。

例えば、損保ジャパン日本興亜の自動車保険の場合、6等級の割引率は19%となっており、7等級は30%、8等級は40%、9等級は43%、というように等級が上がるにつれ割引率も高くなります

ただし、割引率には「無事故割引率」と「事故有割引率」の2種類があり、同じ20等級でも、無事故であれば63%の割引率が適用されるところ、事故有割引率は44%です。

保険を使った場合、等級ダウン数に応じて3年ないし1年は「事故有割引率」が適用されるため、その間は、同じ等級でも高い保険料を支払います。

自動車保険を解約した場合の等級の扱いについて

自動車保険の等級は、「中断証明書」を発行することにより、10年間保存することが可能です。

保存した等級は次に自動車保険へ加入する際、被保険者本人もしくはその同居の親族が、引き継げます。

そのため自動車保険を解約する際は、中断証明書の発行についても忘れずに依頼しておきましょう。