念願のマイホームを建てた人は、銀行やハウスメーカーから提案された火災保険に加入したことと思います。
言われるがままに入ってしまい、保険の内容がよくわからない状態の人もいるかもしれません。
今回は、火災保険に付帯される地震保険の重要性について解説します。
目次
地震保険は正しい理解が必要
地震保険は、火災保険に付帯されるものです。
実際あった話ですが、銀行で35年ローンと同時に35年の火災保険に加入し、5年更新の地震保険をつけていた人が知人にいました。
何気なく火災保険の証券を見せてもらったところ、地震保険は最初の5年しか払っておらず、築14年の家には地震保険がない状態でした。
理由を聞いたところ、
「建築基準法が変わってからは、倒れにくい家の構造になっているからいらないと思った」
という驚くべきものでした。
しかも、地震で火災が起きても、火災保険で補償できると思っていたらしいです。
その人に地震保険の必要性を伝えたところ、すぐに加入してくれました。
付帯率は平均6割程度
このように、地震保険を誤った認識のままつけていない人も実際います。
「地震大国」と言われる日本の、地震保険の付帯率はどのくらいなのでしょうか。
損害保険料率算出機構統計集の2017年度地震保険統計によると、平均で63%です。
個人的にはとても低く感じます。
地震保険とは
地震保険について簡単に再確認しましょう。
地震が原因で火事になった場合は、地震保険がついていないと何も補償されません。
「自分の家はオール電化で火を使わないから火事にならない」という人もいますが、近所からの延焼で自宅が全焼した場合も、地震が原因であれば火災保険では補償されません。
また、電気温水器やエコキュートが地震の影響で動かなくなったら、これもまた地震保険がついていなければ補償されません。
注意点
ただ注意してほしいことがあります。
この地震保険は国の「地震保険に関する法律」で定められたもので、契約金額は火災保険の50%までしか補償されません。
他の損害保険のような実損てん補ではなく、かかった損害額の全てを補償してくれるものではありません。
地震保険は、地震で損害を受けた家を建て直すための保険ではなく、被災後の当面の生活を支えるためです。
地震保険が必要な人
このことからわかるように、特に地震保険に加入すべき人というのは、
・ 住宅ローンの残債がある人
・ あまり貯金がない人
です。
地震保険の保険料も上がってきていて、地域によっても保険料は違います。
しかし保険会社によっていろいろな特約がありますので、ご自身に合った補償を選ぶことで保険料を抑えられる場合もあります。
何事も起こってしまってからでは遅すぎます。
いま1度ご自身の火災保険の再確認してください。